新築購入したら確定申告を!手続きの流れや必要書類をご紹介
新築戸建ての購入後、「確定申告が必要」と聞いたものの、具体的に何から始めればよいのか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。住宅ローン控除をしっかり受けるためには、正しい知識が欠かせません。
本記事では、確定申告が必要な理由や手順、必要書類、控除を受けるための条件などを分かりやすく解説します。

新築購入で確定申告が必要な理由
新築戸建てを購入した翌年に行う確定申告。少し手間に感じるかもしれませんが、これは納めた税金の一部を取り戻すための大切な手続きです。
その目的は、「住宅ローン控除(正式名称:住宅借入金等特別控除)」という制度を利用するためです。これは、年末時点での住宅ローン残高の0.7%を、その年に納めた所得税から最大13年間にわたって控除される制度となります。
会社員の方などは会社で年末調整をすることが多いかと思いますが、住宅ローン控除を受ける最初の年だけは、ご自身で確定申告をする必要があります。なお、2年目以降は会社の年末調整で手続きができます。
もし、初年度の申告を忘れてしまったら?
万が一申告を忘れてしまっても、5年以内であれば遡って申請(還付申告)が可能です。「知らなかった…」という方も、落胆せずに手続きをしましょう。
いつ、どうやって手続きをする?
確定申告の期間は、原則として翌年の2月16日から3月15日です。 手続きは、税務署の窓口へ直接行く方法のほか、ご自宅のパソコンやスマートフォンから電子申告(e-Tax)で行うこともでき、近年は便利になっています。
新築購入時の確定申告の必要書類
確定申告と聞くと、たくさんの書類が必要で大変なイメージがあるかもしれません。しかし、あらかじめ準備するものが分かっていれば、落ち着いて進められます。
【必要書類チェックリスト】
□ 確定申告書
・入手先: 税務署、国税庁のウェブサイト
・どんな書類?: 税金の計算と申告をするための公式用紙です。
□ 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
・入手先: 税務署、国税庁のウェブサイト
・どんな書類?:住宅の価格・広さ・年末残高などを記入します。
□ 源泉徴収票
・入手先: 勤務先
・どんな書類?: その年に得た給与と納めた所得税額が記載されています。
□ マイナンバーを確認できる書類
・入手先: ご自身で用意
・どんな書類?: マイナンバーカード。お持ちでない場合は「通知カードの写し」と「運転免許証の写し」など、2種類の組み合わせが必要です。
□ 登記事項証明書
・入手先: 法務局
・どんな書類?: 購入した土地や建物の情報(広さ、所有者など)を証明します。
□ 工事請負契約書 または 売買契約書の写し
・入手先: 契約時に不動産会社や売主から受け取った書類
・どんな書類?: 家の購入価格や契約日などが記載された大切な契約書です。
□ 住宅ローンの年末残高等証明書
・入手先: 金融機関(銀行など)
・どんな書類?: 年末時点で住宅ローンがいくら残っているかを証明します。
□ (該当する場合) 住宅の性能を証明する書類
・入手先: 建築会社やハウスメーカーなどから受領
・どんな書類?: 「長期優良住宅の認定通知書」や「住宅省エネルギー性能証明書」などの写し。省エネ性能の高い住宅で控除を受ける場合に必要です。
特に、金融機関から秋以降に送られてくる「年末残高等証明書」や、法務局で取得する「登記事項証明書」は手続きに不可欠です。届いたら大切に保管し、直前になって慌てないようにしましょう。
確定申告の手続き3ステップ
書類が揃ったら、いよいよ申告手続きです。以下の3ステップで進めていきます。
Step1:申告書を作成する
国税庁のウェブサイトにある「確定申告書等作成コーナー」を利用するのが便利です。画面の案内に沿って数字などを入力していくだけで、控除額などが自動で計算され、申告書が完成します。手書きで作成するよりも、計算間違いがなく安心です。
Step2:税務署に提出する
作成した申告書は、以下のいずれかの方法で提出します。
■ e-Tax: ご自宅からオンラインで提出する方法。還付金が早く振り込まれるメリットも。
■ 郵送: 管轄の税務署へ郵送します。
■ 窓口へ持参: 税務署の窓口へ直接持っていきます。不明点を質問できる安心感があります。
ご自身に合う方法を選びましょう。近年はe-Taxを利用される方が増えています。
Step3:還付金を受け取る
申告内容に問題がなければ、おおよそ3週間〜1ヶ月半ほどで、指定した銀行口座に還付金が振り込まれます。これで手続きは完了です。
住宅ローン控除が使える新築住宅の条件
住宅ローン控除は、どんな家でも受けられるわけではなく、いくつかの条件が定められています。ご自身の住まいが対象になるか、ここでしっかり確認しておきましょう。
お手元に売買契約書や建築に関する書類をご用意いただくと、より分かりやすいです。
主な適用条件
住宅ローン控除を受けるには、新築・中古を問わず、主に以下の条件を満たす必要があります。
- ■ 家の引き渡しから6ヶ月以内に住み始めること
- ■ 控除を受ける年の年末時点で、その家に住んでいること
- ■ ローンの返済期間が10年以上であること
- ■ 建物の床面積が50㎡以上であること(※一定の条件を満たす場合は40㎡以上で適用可)
- ■ 床面積の半分以上が、ご自身の居住用であること
【新築】2024年からの変更点
近年、特に重要になっているのが「省エネ性能」に関する条件です。 2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅は、国が定める省エネ基準を満たしていないと、原則として住宅ローン控除の対象外となります。
簡単に言うと、「断熱性が高く、エネルギー消費の少ないエコな家」であることが求められるようになったのです。
省エネ性能のレベルによって、控除の対象となる借入限度額も変わってきます。
| 住宅性能 | 借入限度額(新築2025年入居) | 控除期間 |
|---|---|---|
| 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅 | 4,500万円 | 13年 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 13年 |
| 省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 | 13年 |
| その他の住宅(省エネ基準に適合しない) | 対象外 ※ | – |
※なお、経過措置として、2023年12月31日までに建築確認を受け、2024年6月30日までに入居を終えている場合は、借入限度額2,000万円・控除期間10年で対象となります。
ご自身の住宅がどのレベルに該当するかは、売買契約書や設計図書などで確認できます。もしご不明な場合は、販売した不動産会社や建築会社に問い合わせてみましょう。
まとめ
新築戸建ての購入後、確定申告は住宅ローン控除を最大限に活用するために欠かせません。
申告を忘れると控除が受けられないため、時期や必要書類を事前に正しく準備することが重要です。住宅ローン控除には住宅の規模や省エネ基準といった明確な条件があり、これを満たすかどうかも慎重に確認しましょう。
難しそうに感じる申告手続きも、事前に流れやポイントをつかめば安心して進められます。
