
東京23区の中古マンション価格が2年ぶりに下落|横浜の新築戸建てへの影響は?
東京23区の中古マンション価格が2年ぶりに下落|横浜の新築戸建てへの影響は?
東京23区の中古マンション価格が、約2年ぶりに下落しました。
特に価格が高騰していた都心部では、買い手が見つからずに値下げする物件や、売り出したまま成約しない物件が増えています。
マンション価格の下落というニュースを見ると、 「新築戸建てもこれから値下がりするのでは?」 と気になる方も多いでしょう。
この記事では、東京23区の中古マンション価格が下落した理由と、横浜で新築戸建てを購入する方への影響について解説します。
東京23区の中古マンション価格が26か月ぶりに下落

不動産調査会社の東京カンテイによると、2026年6月時点における東京23区の中古マンションの平均希望売り出し価格は、70平方メートル当たり 1億2,741万円でした。
前月と比較すると0.8%の下落となり、小幅ながら26か月ぶりに価格が下がりました。
東京23区の中古マンション価格
70平方メートル当たり:1億2,741万円
前月比:0.8%下落
下落は26か月ぶり
東京23区の価格が一斉に大きく下落したわけではありません。今回の下落を押し下げた主な要因は、これまで急速に価格が上昇していた 都心6区の価格調整です。
都心6区では2か月連続で価格が下落

千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区の都心6区では、70平方メートル当たりの平均希望売り出し価格が 1億8,512万円となりました。
前月比では1.3%の下落となり、2か月連続で価格が下がっています。
| 地域 | 平均希望売り出し価格 | 前月比 |
|---|---|---|
| 東京23区 | 1億2,741万円 | 0.8%下落 |
| 都心6区 | 1億8,512万円 | 1.3%下落 |
| 城南・城西6区 | 1億794万円 | 1.1%上昇 |
| 城北・城東11区 | 8,338万円 | 0.5%上昇 |
都心6区の平均価格は、一般的な会社員世帯が住宅ローンを利用して購入するには、かなり高い水準です。
価格上昇を支えていた投資家や富裕層の購入が減少したことで、売主側も希望価格を見直さざるを得なくなっています。
中古マンション価格が下がり始めた理由

投資家による購入が減少している
都心部の中古マンションは、実際に住むための購入だけでなく、賃貸運用や将来の値上がりを期待した投資目的でも多く購入されてきました。
しかし、金利の上昇によって借入れの負担が増えたことに加え、マンション価格が高くなり過ぎたことで、賃料から得られる収益性も低下しています。
短期間で売却して利益を得ることも難しくなり、投資家が以前ほど積極的に購入しなくなったと考えられます。
実際に住む人には手が届きにくい価格になった
住宅ローンの借入額は、世帯年収の約5倍から7倍程度がひとつの目安とされています。
例えば、夫婦ともに年収700万円で世帯年収が1,400万円の場合、借入額の目安は約7,000万円から9,800万円です。
これに対して都心6区の平均希望売り出し価格は約1億8,500万円となっており、実際に住むことを目的とした一般的な世帯には、購入しにくい水準まで上昇しています。
都心6区では、売主が希望する価格と、住宅ローンを利用する実需層が購入できる価格との間に、大きな差が生じています。
短期間で値下げする物件が増えている
都心6区では、売り出しから直近3か月以内に値下げした中古マンションの割合が 50.9%に達しています。
売り出した物件の半数以上が、買い手を見つけるために価格を下げていることになります。
相場より高い「挑戦価格」で売り出しても、購入希望者がついてこなくなっていることが分かります。
売れ残っている物件数も増加
買い手が見つからないまま売り出されている流通戸数も増えています。
| 時点 | 都心6区の流通戸数 |
|---|---|
| 2026年4月 | 4,682戸 |
| 2026年5月 | 4,871戸 |
| 2026年6月 | 5,093戸 |
2026年6月には、初めて5,000戸を超えました。
売り出し物件が増える一方で購入者が減れば、買主が比較できる物件数は増えます。その結果、売主同士の競争が強まり、値下げが増えやすくなります。
東京23区全体が値下がりしているわけではない

今回のニュースで注意したいのは、 東京23区のすべての地域で価格が下がっているわけではない という点です。
品川区、目黒区、大田区、世田谷区、中野区、杉並区からなる城南・城西6区の平均価格は、前月比1.1%上昇の1億794万円でした。
また、城北・城東11区の平均価格も、前月比0.5%上昇の8,338万円となっています。
現時点では、投資目的の購入が多かった都心部で価格調整が進む一方、実需による購入が中心となる周辺地域では価格上昇が続いています。
都心部の価格が上がり過ぎたことで、購入者の一部が比較的価格を抑えられる周辺地域へ移っている可能性もあります。
横浜の新築戸建て価格への影響は?

東京の都心マンションと横浜の新築戸建てでは、購入する人の目的や価格を決める要因が異なります。そのため、都心マンションが下落したからといって、横浜の新築戸建てもすぐに下落するとは限りません。
新築戸建ては実際に住む人の購入が中心
都心の中古マンションは、投資家や富裕層による購入が相場を押し上げてきました。
一方、横浜の新築戸建ては、家族で実際に住むことを目的とした購入が中心です。
投資目的の購入が減少した影響を、都心の中古マンションほど直接受けにくい市場といえます。
東京から横浜へ購入エリアを広げる人もいる
東京23区内のマンション価格が予算を超えてしまった場合、購入エリアを横浜方面まで広げる方もいます。
同じ予算でも、東京の中古マンションより横浜の新築戸建ての方が、広い住居面積や駐車スペースを確保できる場合があります。
都心部の価格高騰についていけなくなった実需層が横浜へ移れば、横浜の新築戸建て需要を支える要因になります。
建築費や土地価格の影響も受ける
新築戸建ての価格は、中古マンションの相場だけで決まるものではありません。
土地の仕入れ価格、建築資材、人件費、造成費用など、さまざまな費用が販売価格に反映されます。
そのため、都心の中古マンション価格が下落しても、建築費や土地価格が高い状態であれば、新築戸建て価格が同じように下がるとは限りません。
横浜の新築戸建ても値下がりを待つべき?
今回のニュースだけを理由に、横浜の新築戸建て価格が大きく下がるまで購入を待つ必要はないでしょう。
新築戸建ては、販売開始から時間が経過した物件や完成後も売れ残っている物件であれば、価格変更が行われることがあります。
ただし、駅から近い物件、土地条件が良い物件、周辺相場に対して価格が適正な物件は、値下げされる前に売れてしまうことも少なくありません。
販売価格が下がるのを待っている間に、希望条件に合う物件がほかの購入者に契約されてしまう可能性があります。
購入するかどうかは、今後の相場予測だけでなく、月々の返済額、立地、間取り、周辺環境などを含めて判断することが大切です。
これから住宅購入を考えている方へ
都心の中古マンション市場では、売主が強気に価格を設定しても、簡単には売れない状況になり始めています。
ただし、今回の下落は東京23区全体に広がっているわけではなく、都心6区を中心とした高額物件の価格調整という面が強いと考えられます。
横浜の新築戸建てについては、次の点を確認しながら検討しましょう。
- 周辺で販売されている新築戸建ての価格
- 同じ物件が販売されている期間
- 過去に価格変更が行われているか
- 土地面積や建物面積に対して価格が適正か
- 住宅ローンを無理なく返済できるか
ニュースで紹介される平均価格だけを見るのではなく、実際に購入を検討している地域や物件ごとに判断することが重要です。
まとめ
- 東京23区の中古マンション価格は26か月ぶりに下落した
- 下落の中心は価格が高騰していた都心6区
- 投資家需要の減少や売れ残りの増加が価格調整につながっている
- 都心6区では3か月以内に値下げした物件が半数を超えている
- 城南・城西や城北・城東では価格上昇が続いている
- 横浜の新築戸建て価格への直接的な影響は現時点では限定的
東京23区の中古マンション価格が下落したからといって、すべての不動産価格が下がり始めたわけではありません。
特に横浜の新築戸建ては実需による購入が中心であり、都心の投資用マンションとは市場の動きが異なります。
相場全体のニュースを参考にしながら、購入を検討している地域の販売状況や物件価格を個別に確認することが大切です。
※本記事の価格および流通戸数は、東京カンテイが公表した2026年6月時点の中古マンション希望売り出し価格に関する情報を参考にしています。希望売り出し価格は、実際の成約価格とは異なる場合があります。
