
未公開物件とは?市場にどれくらい存在する? 新築戸建ての未公開物件とインターネット掲載の実態
未公開物件とは?市場にどれくらい存在する? 新築戸建ての未公開物件とインターネット掲載の実態
不動産を探していると、「未公開物件多数」 「インターネットに掲載されていない物件をご紹介」 「会員限定の未公開物件」といった言葉を 目にすることがあります。
こうした言葉を見ると、一般には公開されていない 特別な物件が数多く存在し、不動産会社に 問い合わせなければ良い物件に出会えないように 感じるかもしれません。
しかし、現在の不動産市場、 特に新築戸建ての販売事情を考えると、 本当にそうなのでしょうか。
今では多くの方が、SUUMOやHOME'S、 アットホームなどの不動産ポータルサイトを 利用して住宅を探しています。
売主である建売住宅会社にとっても、 インターネットは多くの購入希望者に物件を 知ってもらうための重要な販売手段です。
現在の新築戸建て市場の特徴
販売できる状態になった新築戸建てを、 あえてインターネットに掲載せずに販売することには、 必ずしも大きなメリットがありません。
もちろん、販売開始前の物件や、 売主の事情によって広告が制限されている 物件も存在します。
今回は、未公開物件とは何か、 実際に市場にはどれくらいの物件が存在するのか、 そして現在の新築戸建て市場において 未公開物件を探すことにどのような意味があるのかを、 不動産流通の仕組みから解説します。
1. 未公開物件とは?

未公開物件とは、一般的にインターネットの 不動産ポータルサイトなどに掲載されていない 物件を指します。
ただし、「未公開物件」という言葉には、 法律上統一された明確な定義があるわけではありません。
例えば、SUUMOには掲載されていなくても、 HOME'Sには掲載されている物件があります。
また、不動産ポータルサイトには掲載されていなくても、 不動産会社のホームページには掲載されていることがあります。
さらに、インターネット上には掲載されていなくても、 不動産会社間で物件情報が共有されているケースもあります。
| 物件の状況 | 未公開と呼ばれる可能性 |
|---|---|
| SUUMOには未掲載だが他サイトに掲載 | 会社によって異なる |
| ポータルサイトには未掲載 | 未公開と呼ばれる場合がある |
| 建築確認取得前の新築戸建て | 販売予定・未公開情報として扱われる場合がある |
| 売主が広告掲載を制限 | 未公開と呼ばれる場合がある |
このように、何をもって未公開物件と呼ぶのかは、 不動産会社によって異なります。
未公開物件という言葉が、必ずしも特別な物件や、 限られた不動産会社でしか購入できない物件を 意味するわけではありません。
2. 今の時代、住宅購入者の多くは インターネットで物件を探している

以前は、不動産会社の店舗を訪問し、 営業担当者から物件を紹介してもらうことが、 住宅探しの一般的な方法の一つでした。
しかし、現在では状況が大きく変わっています。
スマートフォンがあれば、希望する地域や価格、 土地面積、建物面積、最寄り駅からの距離などを指定し、 多くの物件を簡単に比較できます。
不動産会社を訪問する前に、 インターネットで物件を調べ、 気になる住宅を絞り込んでいる方も 多いのではないでしょうか。
アットホーム株式会社が2025年に公表した 住宅購入に関する調査でも、 住宅購入経験者・購入検討者の住まいの探し方として、 「不動産ポータルサイトで検索」が 最も多い結果となっています。
このような市場環境では、 物件を販売する側もインターネットへの掲載を 重視せざるを得ません。
売主がインターネットに掲載する理由
例えば、横浜市で5,000万円の新築戸建てを 販売するとします。
インターネットに掲載すれば、 横浜市内だけでなく、市外から住宅購入を 検討している方にも物件情報を届けられます。
一方、インターネットに掲載せず、 限られた不動産会社の顧客だけに紹介していた場合、 物件の存在を知る購入希望者は限定されてしまいます。
新築戸建てを販売する建売住宅会社にとって、 完成した住宅が長期間売れ残れば、 借入金利などの資金負担や維持管理費用が 発生することもあります。
そのため、多くの購入希望者に物件を知ってもらい、 できるだけ早く販売することが重要になります。
インターネットに掲載しないメリットは?
現在の新築戸建て市場では、 特別な販売事情がない限り、 インターネットを活用して 広く購入希望者を集めることが合理的です。
3. なぜ新築戸建てには未公開物件が存在するのか?

それでは、現在でも未公開物件が存在するのは なぜでしょうか。
新築戸建ての場合、大きな理由の一つが、 まだ広告を開始できない段階にあることです。
建築確認が下りていない新築戸建て
新築戸建ては、土地を仕入れた段階から すぐに建物付きの物件として 広告できるわけではありません。
建物を建築するためには、 原則として建築確認などの手続きを 行う必要があります。
宅地建物取引業法第33条では、 工事完了前の建物について、 必要な建築確認などを受ける前に 売買広告を開始することを禁止しています。
例えば、建売住宅会社が横浜市内で土地を購入し、 これから新築戸建てを建築する計画があるとします。
土地の仕入れが完了し、 建物の間取りなどを検討していても、 必要な建築確認が下りていない段階では、 その計画について新築戸建ての販売広告を 出すことはできません。
原則として建物の販売広告は不可
つまり、この段階ではインターネットに 物件情報が掲載されていないのです。
不動産会社がこうした計画を把握している場合、 一般公開前の情報として扱われることがあります。
ただし、建築計画の変更によって、 間取りや販売価格、販売時期などが 変わる可能性もあります。
また、広告開始前だからといって、 自由に販売契約を結べるわけではありません。
売主が広告掲載を制限している物件
建築確認を取得し、広告が可能になっていても、 売主が広告掲載を制限している場合があります。
例えば、販売開始の時期を調整している場合や、 自社で先行販売を行っている場合などです。
このような物件は、インターネットへの掲載が 限定されることがあります。
ただし、広告掲載を制限する理由は 売主によって異なり、 すべてが希少価値の高い物件というわけではありません。
ポータルサイトに掲載されていないだけの物件
不動産会社が物件を取り扱えるからといって、 すべての物件を自社のホームページや ポータルサイトに掲載しているわけではありません。
広告費用や掲載許可、各社の営業方針などによって、 掲載している物件は異なります。
そのため、ある不動産会社のホームページに 掲載されていない物件でも、 別の会社のホームページには 掲載されている場合があります。
このような物件まで「未公開物件」と呼ぶのであれば、 実際には一般の方でもインターネット上で 見つけられる物件が含まれていることになります。
4. 本当に未公開物件は市場にたくさん存在するのか?
不動産会社のホームページを見ると、 「未公開物件を多数保有しています」 といった宣伝を見かけることがあります。
しかし、実際に未公開物件が何件存在するのかを 正確に把握することは難しいのが現状です。
そもそも未公開物件には統一された定義がありません。
ポータルサイトに掲載されていない物件を 未公開とするのか、 それともインターネット上に一切掲載されていない 物件を未公開とするのかによって、 件数は変わってきます。
さらに、建築確認取得前の販売計画や、 売主が情報を限定している物件などは、 すべての件数を把握できるわけではありません。
未公開物件の割合は分かる?
新築戸建て市場の何%が未公開物件なのかという 正確な割合を、公的な統計から示すことはできません。
一方で、現在の新築戸建て市場では、 インターネットを使わずに広く購入希望者を 集めることは簡単ではありません。
売主が積極的に販売を進めている物件については、 何らかの形でインターネット上に 掲載されているケースが多いと考えられます。
もちろん、インターネットに掲載されていない 物件が存在しないという意味ではありません。
ただし、未公開物件という言葉から、 一般には知られていない優良物件が 大量に隠されているようなイメージを持つことには 注意が必要です。
5. 不動産市場には実際に何件の物件があるのか?

不動産市場の流通状況を知るうえで、 参考になるのが「レインズ(REINS)」です。
レインズとは、国土交通大臣が指定する 不動産流通機構が運営している、 不動産会社間の物件情報共有システムです。
売却を依頼された不動産会社などが 物件情報を登録することで、 ほかの不動産会社もその情報を 確認できる仕組みになっています。
不動産会社間で情報共有
A社
B社
C社
公益財団法人不動産流通推進センターが公表した 2026年9月のデータによると、 全国のレインズにおける売り物件の総登録件数は 46万3,423件となっています。
ただし、この数字は新築戸建てだけではなく、 中古戸建て、中古マンション、土地なども含めた 売り物件全体の登録件数です。
また、レインズは全国のすべての販売物件を 網羅しているわけではありません。
売主が直接販売する物件など、 レインズに登録されていない不動産も存在します。
したがって、この数字を市場に存在する すべての物件数と考えることはできません。
インターネット上の掲載件数と実際の物件数は違う
もう一つ知っておきたいのが、 インターネットに掲載されている広告件数と、 実際に販売されている物件数は異なるということです。
例えば、横浜市内に5,000万円の新築戸建てが 1棟あるとします。
その住宅をA社、B社、C社という 3つの不動産会社が、それぞれSUUMOや 自社ホームページに掲載している場合があります。
掲載件数と実際の物件数
A社の広告:1件
B社の広告:1件
C社の広告:1件
広告は合計3件でも、実際の住宅は同じ1棟です。
つまり、不動産ポータルサイトに掲載されている 広告件数を単純に合計しても、 実際の販売物件数にはなりません。
不動産会社ごとの掲載物件数が違っていても、 それが紹介可能な物件数の違いを 意味するとは限らないのです。
6. 新築戸建ては複数の不動産会社が 同じ物件を販売している
新築戸建ての流通には、一つの特徴があります。
それは、売主である建売住宅会社と、 購入者を紹介する仲介会社が分かれている ケースが多いことです。
例えば、建売住宅会社が横浜市旭区で 新築戸建てを5棟販売するとします。
売主が複数の仲介会社による販売を認めていれば、 A社、B社、C社といった不動産会社が 同じ物件を紹介できます。
そして各社が自社のホームページや ポータルサイトに広告を掲載することで、 同じ住宅の情報がインターネット上に 広がっていきます。
購入希望者は、それぞれの不動産会社が 掲載している物件を比較することになりますが、 実際には同じ住宅という場合があります。
ある不動産会社のホームページに掲載されている 住宅でも、別の不動産会社を通じて 購入できる場合があります。
ただし、すべての新築戸建てが仲介できるわけではありません。
売主が直接販売のみとしている物件や、 販売窓口を限定している物件もあります。
それでも、新築戸建てを探す際には、 不動産会社ごとにまったく異なる物件を 保有しているわけではないことを 理解しておくとよいでしょう。
7. 未公開物件は公開されている物件より条件が良いのか?
未公開物件と聞くと、一般公開される前の 特別な物件という印象を受けるかもしれません。
しかし、未公開物件だからといって、 公開されている物件より価格が安かったり、 立地条件が良かったりするとは限りません。
例えば、建築確認取得前で広告できない 新築戸建てがあったとしても、 その住宅の販売価格が周辺相場より 安いとは限りません。
また、一般公開された物件であっても、 駅からの距離や土地の形状、日当たり、 間取りなど、条件の良い住宅は数多く存在します。
住宅の価値を決めるのは、 未公開かどうかではありません。
- 立地や最寄り駅からの距離
- 土地面積や土地の形状
- 日当たりや周辺環境
- 建物の間取りや設備・性能
- 販売価格と周辺相場
- 購入時の諸費用
このような条件を総合的に判断する必要があります。
また、公開前の物件には、 販売価格や間取りが未確定という デメリットもあります。
「未公開」という言葉だけで物件を評価するのではなく、 実際の条件を確認することが大切です。
8. 良い物件はインターネットに掲載される前に売れてしまう?
「本当に良い物件は、インターネットに 掲載される前に売れてしまう」 という話を聞いたことがある方もいるかもしれません。
確かに、販売開始直後に購入申し込みが入り、 短期間で売れてしまう物件は存在します。
また、売主がすでに購入希望者を把握している場合など、 広く広告を行う前に販売が決まるケースも考えられます。
しかし、これが新築戸建て市場全体に 共通するわけではありません。
新築戸建てを販売する建売住宅会社は、 土地の仕入れから建築、販売までに 多額の資金を投じています。
そのため、できるだけ多くの購入希望者に 物件を知ってもらい、 早期に販売したいと考えるのが一般的です。
もし販売価格や立地条件に自信のある物件であれば、 なおさらインターネットを利用して 広く購入希望者を集めることが合理的でしょう。
もちろん、広告開始前に購入者が決まる物件はあります。
ただし、それだけを理由に、 良い物件の大半がインターネットに 掲載される前に売れてしまうと 考える必要はありません。
日頃からインターネットで物件情報を確認し、 希望条件に合う新着物件が出た際に 早く検討できるようにしておくことが重要です。
9. 未公開物件を探すために 何社もの不動産会社へ問い合わせる必要はある?
複数の不動産会社に問い合わせることで、 それぞれの会社が把握している販売予定物件や、 広告掲載されていない情報を 得られる可能性はあります。
しかし、新築戸建てについては、 複数の不動産会社が同じ物件を紹介できることも 多いため、問い合わせる会社を増やしたからといって、 必ずしも紹介可能な物件数が増えるわけではありません。
A社で紹介された新築戸建てを、 B社でも紹介できる場合があります。
そのため、物件探しでは、 未公開物件の保有件数を強調しているかどうかよりも、 希望する地域の物件情報を正確に把握し、 購入可能な住宅を幅広く紹介してくれる 不動産会社を選ぶことが大切です。
また、購入できる物件数だけではなく、 住宅ローンの提案や諸費用なども、 不動産会社を選ぶ際の重要なポイントになります。
10. 同じ新築戸建てでも、 購入する不動産会社によって仲介手数料が違う

新築戸建ては、同じ物件を複数の仲介会社が 紹介できる場合があります。
そこで考えたいのが、 購入する不動産会社による費用の違いです。
例えば、5,000万円の新築戸建てを 購入する場合を考えてみましょう。
一般的な仲介手数料の上限は、 売買代金のうち消費税を除いた対象額に対して、 「3%+6万円+消費税」という 速算式で計算されます。
税込
※仲介手数料の上限額は、計算対象となる売買価格を 5,000万円とした場合の例です。 新築戸建てで建物消費税が含まれる場合は、 その消費税相当額を除いた価格を基に計算するため、 実際の金額は異なります。
一方、仲介手数料無料で取り扱っている 不動産会社から購入すれば、 対象物件についてはこの費用がかかりません。
同じ物件であれば、住宅の立地や間取り、 建物の性能が変わるわけではありません。
同じ新築戸建てでも購入費用に差が生まれる
どの不動産会社を通じて購入するかによって、 購入時の諸費用に大きな差が 生まれる可能性があります。
コノミハウジングでは、横浜市を中心に 新築戸建ての仲介手数料無料サービスを 提供しています。
売主から仲介手数料を受け取ることができる 対象物件については、 買主様から仲介手数料をいただかずに ご紹介しています。
未公開物件を探すことも一つの方法ですが、 すでにインターネットで見つけた新築戸建てでも、 購入する不動産会社を比較することで 諸費用を抑えられる場合があります。
物件そのものだけでなく、 購入方法についても比較してみてはいかがでしょうか。
気になる新築戸建てがありましたら、 コノミハウジングにご相談ください。
他社ホームページや不動産ポータルサイトで 見つけた物件でも、仲介手数料無料で ご紹介できる場合があります。
コノミハウジングのホームページを見る11. まとめ|未公開物件にこだわる必要はあるのか?
現在の新築戸建て市場では、 多くの住宅購入者がインターネットを 利用して物件を探しています。
売主である建売住宅会社にとっても、 インターネットは購入希望者を集めるための 重要な販売手段です。
そのため、建築確認を取得し、 販売できる状態になった新築戸建てについては、 インターネットを利用して広く情報を 発信することが合理的です。
もちろん、建築確認取得前の物件や、 売主の販売方針によって広告掲載されていない 物件も存在します。
しかし、未公開物件が市場に何件存在するのかを 正確に把握することはできず、 未公開だからといって必ずしも 条件の良い住宅というわけではありません。
また、新築戸建ての多くは複数の不動産会社が 同じ物件を紹介できる仕組みになっています。
そのため、未公開物件を探すことだけに こだわる必要はありません。
大切なのは、現在販売されている物件の中から、 希望する地域や予算、間取りなどの 条件に合った住宅を比較することです。
そして、希望する新築戸建てが見つかった際には、 どの不動産会社から購入するかについても 比較することをおすすめします。
未公開物件であることが住宅の価値を 決めるわけではありません。
インターネットに公開されているかどうかよりも、 その住宅が自分たちの希望に合っているか、 価格に納得できるか、 そして無駄な費用をかけずに購入できるか という視点が大切です。
住宅購入は、未公開物件を見つけることが目的ではありません。
自分たちに合った住宅を、 納得できる条件で購入することが 何より重要なのです。
