
不動産価格上昇で35年ローンは厳しい?30代が40年住宅ローンを選ぶ理由
不動産価格上昇で35年ローンは厳しい?40年住宅ローンが現実的な理由【2026年4月】
現在の住宅市場では、不動産価格の上昇により、35年ローンだけでは希望の物件に届かないケースが増えています。
東京カンテイによると、東京23区の新築小規模戸建ては平均価格が初めて9000万円を超え、横浜市でも新築戸建ての平均価格は5000万円台となっています。
平均価格でこの水準ということは、駅徒歩圏や人気エリア、条件の良い物件はさらに高くなる傾向があります。
こうした中で、30代の住宅購入では35年ローンだけで考えるのではなく、40年ローンを現実的な選択肢として検討するケースが増えています。
40年ローンという現実的な選択
40年ローンは「余裕を持つための選択」ではなく、 現実的に住宅を購入するための手段 として使われています。
35年ローンでは月々の返済額が高くなり、希望のエリアや条件を妥協せざるを得ない場合があります。
40年ローンにすることで、月々の負担を抑えながら、購入できる物件の選択肢を広げやすくなります。
35年と40年の返済総額を比較
借入額5000万円、金利0.95%で比較すると、返済総額は以下のようになります。
35年ローン
約5,830万円
40年ローン
約6,050万円
差額
約220万円増
ローン単体で見ると、40年ローンの方が総返済額は増えるというのが基本です。
しかし「総支払い」で考えると変わる
住宅購入は、住宅ローンだけで考えるものではありません。多くの方が検討する「頭金を貯めてから購入する」というケースで考えてみます。
頭金を貯める場合の現実
年収600万円の場合、借入可能額の目安は以下のようになります。
35年ローン
約4,800万円
40年ローン
約5,160万円
借入可能額の差
約360万円
この360万円を頭金として貯めようとすると、月8万円の貯金で約4年かかります。
頭金を貯める場合
月8万円 × 約48ヶ月
約360万円
その間に支払う家賃
一方で、その4年間も家賃はかかります。
4年間の家賃
12万円 × 48ヶ月
約576万円
つまり、360万円を貯めるために、約576万円の家賃を支払っているという構造になります。
総支払いで比較すると
ここで、「40年ローン」と「頭金を貯めて35年ローン」を総支払いで比較してみます。
40年ローン
約6,050万円
35年ローン+4年間の家賃
約5,830万円 + 約576万円
約6,406万円
差額
40年ローンの方が
約350万円安い
ローン単体では40年ローンの方が総返済額は増えます。しかし、頭金を貯めるために家賃を払い続ける期間まで含めると、 40年ローンで早く購入した方が総支払いを抑えられるケース があります。
今の市況では「早く買う」が合理的
さらにこの比較は、住宅価格や金利が変わらない前提です。実際には、頭金を貯めている間にも、
・住宅価格の上昇
・金利上昇
・希望条件に合う物件の減少
が起こる可能性があります。
そのため現在は、 頭金を貯めるより、40年ローンで購入予算を確保し、早めに購入する方が合理的 なケースが増えています。
住宅購入を先延ばしにするリスク
住宅購入を先延ばしにすることで、金銭面以外のリスクも出てきます。
- 子どもが大きくなり転校が難しくなる
- 学区を優先する必要が出てくる
- 希望エリアで探せる期間が限られる
- 条件の良い物件を選びにくくなる
住宅購入は価格だけでなく、タイミングも非常に重要です。子どもが小さいうちに住まいを決めることで、保育園・小学校・生活環境を早めに安定させやすくなります。
40年ローンの注意点
もちろん、40年ローンにも注意点があります。
返済期間が長くなるため、35年ローンと比べるとローン単体の総返済額は増えます。
そのため、40年ローンを利用する場合は、
・将来的な繰上返済
・金利上昇への備え
・資産価値の落ちにくい物件選び
を意識することが大切です。
まとめ
40年ローンは、単体で見ると総返済額が増えるため不利に見えます。しかし、
・家賃を払いながら頭金を貯める期間
・購入タイミングの遅れ
・住宅価格や金利上昇のリスク
まで含めて考えると、 40年ローンの方が総支払いは安くなるケース があります。そのため現在は、 頭金を貯めるより、40年ローンで早く購入する方が合理的 な選択となる場合があります。
30代の住宅購入では、教育費や生活費とのバランスを取りながら、今の市況に合った現実的なローンの組み方を選ぶことが大切です。
