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第一種低層住居専用地域は2階建て中心の街並み|新築戸建てを探す前に知っておきたい用途地域

不動産購入コラム

梅澤 英孝

筆者 梅澤 英孝

不動産キャリア22年

家探しは、物件だけでなく「誰と探すか」も大切です。不動産営業=“売る仕事”と思われがちですが、私にとっては“お客様の将来を一緒に考える仕事”です。お子さまの通学や生活動線、将来のライフプランまで、一緒に想像しながら最適な住まいをご提案しています。小さなご相談でも、どうぞ気軽にお声かけください。

第一種低層住居専用地域は2階建て中心の街並み|新築戸建てを探す前に知っておきたい用途地域

新築戸建てを探していると、物件概要の中に 「第一種低層住居専用地域」 と書かれていることがあります。


少し難しそうな言葉ですが、実は新築戸建てを探すうえでは知っておきたいポイントのひとつです。


第一種低層住居専用地域は、低層住宅の良好な住環境を守ることを目的とした用途地域です。


そのため、横浜市でも 2階建ての戸建て住宅を中心とした街並み になっている場所が多く見られます。


なぜ第一種低層住居専用地域では2階建てが多いのでしょうか。 今回は、新築戸建てを探している方向けに、第一種低層住居専用地域の特徴をわかりやすく解説します。

第一種低層住居専用地域とは?

用途地域とは、その地域にどのような建物を建てられるのかを定めた都市計画上のルールです。


住宅、店舗、事務所、工場などが無秩序に建てられることを防ぎ、それぞれの地域に合った街並みをつくるために定められています。


その中でも第一種低層住居専用地域は、 低層住宅の良好な住環境を守るための地域 です。


戸建て住宅を中心に、小中学校や一定の条件を満たした店舗兼住宅などは建築できますが、大規模な商業施設や高層マンションなどは建てにくくなっています。


そのため、戸建て住宅が多く、比較的落ち着いた住宅街が形成されやすいのが特徴です。

なぜ2階建ての新築戸建てが多い?

第一種低層住居専用地域だからといって、法律上 「2階建てまで」 と決められているわけではありません。


条件を満たせば3階建てを建築できるケースもあります。


それでも2階建て住宅が多くなる大きな理由が、 建物の高さや大きさに関する制限が厳しいこと です。


横浜市では、第一種低層住居専用地域の多くで建物の高さが10mまでに制限されています。


さらに建蔽率や容積率も比較的低く設定されている地域が多いため、土地いっぱいに大きな建物を建てることが難しくなっています。

第一種低層住居専用地域の特徴

・建物を高くしすぎない
・建物を敷地いっぱいに建てにくい
・低層住宅中心の街並みになりやすい

こうした制限によって、 2階建ての戸建てが並ぶ街並みになりやすい のです。

横浜市では高さ10mの制限が多い

横浜市の第一種低層住居専用地域では、多くの地域で建物の高さの最高限度が10mに定められています。


そのため、第一種住居地域や商業地域などと比べると、土地を縦方向に大きく利用することが難しくなります。


高さ制限があることで、周囲に突然高い建物が建つ可能性も抑えられます。


例えば、購入を検討している新築戸建ての南側に古い戸建てが建っていたとしても、その土地も第一種低層住居専用地域であれば、将来そこに高層マンションが建つ可能性は低くなります。

新築戸建て探しのポイント
用途地域を見ることは、現在の日当たりだけでなく、将来の街並みや周辺環境を考えることにもつながります。

第一種低層住居専用地域には最低敷地面積もある

第一種低層住居専用地域では、高さだけではなく 敷地面積の最低限度 が定められている地域があります。


横浜市では、容積率100%以下の第一種・第二種低層住居専用地域について、主に次のような最低敷地面積が設定されています。

容積率 最低敷地面積
60% 165㎡
80% 125㎡
100% 100㎡

※地域や地区計画などによって異なる場合があります。

例えば最低敷地面積が125㎡に指定されている地域では、原則として土地を80㎡や90㎡などに細かく分割して、新たに戸建てを建築することはできません。


この最低敷地面積のルールも、第一種低層住居専用地域に 比較的ゆとりのある戸建て住宅が多い理由 のひとつです。


横浜市で新築戸建てを見ていると、 「この住宅街は土地が125㎡前後ある物件が多い」 と感じる地域があります。

その背景には、用途地域による最低敷地面積のルールが関係している場合があります。

建蔽率・容積率も低めに設定されている

第一種低層住居専用地域では、建蔽率や容積率も重要です。横浜市では、

建蔽率40%・容積率80%
建蔽率50%・容積率80%
建蔽率50%・容積率100%

などの指定が見られます。例えば土地125㎡で建蔽率40%の場合、建築面積は原則として約50㎡までです。


容積率80%なら、延床面積は原則として約100㎡までとなります。


このように土地に対して建てられる建物の割合が抑えられているため、敷地いっぱいに建物が建つというよりも、庭や駐車スペースなどを確保した住宅が多くなりやすくなります。

3階建てが多い地域とは何が違う?

横浜市で新築戸建てを探していると、地域によって街並みが大きく違うことがあります。


ある地域では土地100㎡以上の2階建てが並んでいる一方、駅に近づくと土地60㎡〜80㎡程度の3階建てが多くなることがあります。


その違いのひとつが用途地域です。第一種住居地域や第二種住居地域などでは、第一種低層住居専用地域のような10mの絶対高さ制限がないケースがあります。


また、建蔽率60%・容積率200%など、土地をより有効に利用できる地域もあります。


そのため土地面積が比較的小さくても、

1階に駐車スペースや洋室
2階にLDK
3階に洋室

といった3階建て住宅を計画しやすくなります。


一方、第一種低層住居専用地域では、高さや容積率、最低敷地面積などの制限によって、 土地を細かく分割して3階建て住宅を密集させる街並みにはなりにくい という違いがあります。

第一種低層住居専用地域なら何でも建てられるわけではない

第一種低層住居専用地域は住宅を中心とした地域なので、建築できる建物の用途にも制限があります。


戸建て住宅のほか、小中学校や一定の条件を満たした店舗兼住宅などは建築できますが、大規模な商業施設や工場などは基本的に建築できません。


そのため、

・住宅街の中に突然大きな商業施設ができる
・大型工場が建つ

といった可能性が低く、住宅地としての環境を維持しやすくなっています。

第一種低層住居専用地域でも3階建てはある

新築戸建てを探していると、 「第一種低層住居専用地域なのに3階建てがある」 というケースもあります。これは間違いではありません。


第一種低層住居専用地域は「2階建てまで」というルールではないため、高さ制限や建蔽率・容積率、斜線制限などをクリアすれば3階建てを建築できる場合があります。


ただし、高さ10mなどの制限があるため、一般的な3階建て住宅を計画する場合には設計上の工夫が必要になります。


そのため街全体として見ると、3階建ても存在しますが、 2階建て住宅が中心になりやすい という理解が分かりやすいでしょう。

新築戸建てを見るときは周辺の用途地域にも注目

新築戸建てを購入するときは、購入する土地の用途地域だけを見るのではなく、周辺の用途地域も確認してみましょう。


特に確認したいのが、

南側の土地
隣接する空き地
大きな月極駐車場
古いアパート
道路を挟んだ反対側

などです。現在は建物がなく日当たりが良くても、将来その土地に建物が建つ可能性があります。


第一種低層住居専用地域であれば高い建物は比較的建ちにくいですが、道路を挟んだ反対側から別の用途地域になっているケースもあります。


新築戸建てを検討するときは、 「今どうなっているか」だけでなく、「将来どんな建物を建てられる場所なのか」 まで確認することが大切です。

第一種低層住居専用地域は落ち着いた街並みをつくる用途地域

第一種低層住居専用地域で2階建ての新築戸建てが多いのには理由があります。

建物の高さ
建蔽率
容積率
最低敷地面積
建築できる建物の種類

などに制限を設けることで、低層住宅を中心とした街並みを守っています。


単純に「第一種低層だから2階建て」と考えるのではなく、 さまざまな建築制限によって、結果として2階建て中心のゆとりある住宅街になりやすい と考えると分かりやすいでしょう。

まとめ

第一種低層住居専用地域は、低層住宅の良好な住環境を守るための用途地域です。


横浜市では高さ10mの制限や最低敷地面積、比較的低い建蔽率・容積率などが設定されている地域が多く、その結果として2階建ての戸建て住宅を中心とした街並みになっています。


新築戸建てを探すときは間取りや価格だけでなく、 用途地域を見ることで、その物件だけでは分からない街の特徴や将来の周辺環境まで確認してみましょう。

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